IPO労務整備の標準的なスケジュールは

皆さんこんにちは、IPO労務支援サポーターの
立部です。
今回は「IPOを本格的に目指すことになりましたが、労務管理の整備について標準的な
スケジュールを教えてほしい」というご質問について解説致します。

IPO労務の理想的なスケジュール

IPOの労務整備ついては、実際にどの市場で上場を目指すのかによっても、
関与する主幹事証券会社の意向によっても若干スケジュールが変わることがあります。
よって今回は一般的なスケジュールをお伝えします。

上場を目指す2年前からの準備となり、それぞれの時期において簡単に解説すると、

直前々期(N-2期)
上場会社と同様な管理体制の整備、運用の段階に入っていること

直前期(N-1期)
上場会社と同様な管理体制を運用していること

申請期
直前期からの管理体制を継続していること

上記が理想的なスケジュールだと考えます。ではここからはそれぞれの時期ごとに
具体的に解説致します。

直前々期(N-2期)

この段階においては、IPOを目指していくにあたり、自社の労務面のどの項目が問題があるかを
理解することが必要です。そしてその問題点を知ったうえで改善を行い、適切な労務管理の運用を
目指す時期となります。

以前のブログでお伝えしました通り、この直前々期までに労務監査を実施し、自社の労務管理の状況を
客観的に把握することが重要となります。そしてその労務監査で明らかになった自社の労務管理の
問題点について、改善を行っていくことが理想的な対策となります。

ただ、改善を行うとしても、その改善の内容によっては時間がかかることがあります。
例えば勤怠の管理状況に不備がある場合は、勤怠システムの導入や変更、
未申告の時間外労働の発生を防止するための取り組みなど、様々な対策を講じる必要があります。
よって、早期の労務監査を実施し、その結果に基づいた改善を行っていくことが、
IPO労務整備の一番近道となります。

直前期(N-1期)

この時期は、IPOの審査に耐えうる状況での労務管理の運用が求められます。
本来であれば期首から運用ができていることが理想ではあります。しかしながら期首の時点で
運用ができていないとしても、それをもって上場ができないということはありません。その場合は
不備がある状態を
速やかに解消し、なるべく早い段階で適切な労務管理の運用を行う必要があります。

そしてこの時期においても未払賃金が発生している状況であれば、早急に未払の発生している原因について
改善を行うとともに、過去の未払賃金の精算を行うことが求められます。

また、多くの主幹事証券会社においては、この直前期に証券会社内における中間審査が実施されます。
この中間審査は重要な審査であり、その審査時において労務管理の運用に不適切な部分が確認されると、
上場の時期の延期や中止となることもあり得ます。よって、この中間審査が実施される前に、
適切な労務管理が実施されており、特に大きな問題がない状態にまで持って行くことが
一番大事なポイントになります。

申請期

この時期はいよいよ取引所へ上場申請を行い、その取引所の審査を通過して晴れてIPO達成となります。
この時期は既に主幹事証券会社の中間審査をクリアしており、特に問題なければ取引所の審査を通過できますが、
まだまだ油断はできない時期です。それは中間審査が終了し、取引所の審査までの期間に不適切な労務管理が
発生してしまった場合は、審査が止まってしまうこともありえるからです。

審査が止まってしまう不適切な労務管理の例として、

●ハラスメントなどによる労働紛争の発生

●未払賃金の精算の範囲が甘く、新たな賃金未払の発生

上記などが考えられます。よって、これらのような事案が発生しないように、
適切な労務管理を継続して実施していくことが大事なポイントとなります。

まとめ

IPOを目指す場合、労務管理の整備については非常に多岐にわたるため、改善については
予想以上に時間がかかることがあります。よって早期に改善に取り組むことで、
審査までに改善が間に合わないという状況はできる限り避けるほうが無難です。

また、改善を行ったとしても、その改善の内容が適切ではない場合は、その後の主幹事証券会社の中間審査や
取引所の審査が進まない可能性もあります。よって適切な基準での労務管理が運用できるように
改善の取り組みを早期に行うことが重要になります。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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